27.1 保護具
ウィケットキーパーは、グローブと外部レッグガードの着用を認められている唯一の野手である。これらが着用されている場合は、第28.2条 (ボールの守備) の適用上、ウィケットキーパーの身体の一部とみなされる。ボールがプレーに出たときのウィケットキーパーの行動と姿勢によって、彼/彼女がウィケットキーパーの通常の職務を遂行できないことが審判に明らかな場合、彼/彼女はこの権利を失うものとし、また、第33.2条 (フェアキャッチ)、第39条 (スタンピング)、第28.1条 (保護具)、第28.4条 (オンサイド野手の制限) および第28.5条 (ピッチを侵してはならない野手) の適用上、ウィケットキーパーとして認められる権利も失うものとする。
27.2 手袋
27.2.1 第27.1条で認められているように、ウィケットキーパーが手袋を着用する場合、人差し指と親指の接合部を除き、指の間にウェビングを持たないものとする。この場合、ウェビングは支持手段として挿入することができる。
27.2.2 ウェビングを使用する場合、ウェビングは伸縮性のない一枚の素材とし、表面材を取り付けてもよいが、補強材やタックを持たないものとする。
27.2.3 ウェビングの上端は、人差し指の上端と親指の上端を結ぶ直線を超えて突出してはならず、手袋を着用した手が親指を完全に伸ばしたときにピンと張っていなければならない。付録E参照。
27.3 ウィケットキーパーの位置
27.3.1 ウィケットキーパーは、ボールがプレーに出た瞬間から、ボウラーがボールを出すまで、ストライカー側のウィケットの後方に完全にとどまっていなければならない。
ストライカーのバットまたは人に触れるか、
ストライカー側のウィケットを通過するか、
ストライカーがランを試みる。
27.3.2 ウィケットキーパーがこの法律に違反した場合、ストライカーのエンド審判は、ボールの受け渡し後速やかにノーボールをコールし、合図しなければならない。
27.4 ウィケットキーパーの動き
27.4.1 ボールがプレーに出た後、ストライカーに届く前に、ウィケットキーパーがストライカーのウィケットとの位置関係を大きく変えることは不公平である。ただし、以下の場合はこの限りではない。
27.4.1.1より遅いボールの受け渡しのために数歩前進すること。ただし、そうすることでストライカーがウィケットに手が届くようになる場合はこの限りではない。
27.4.1.2ボールの受け渡し方向に対する横方向の動き。
27.4.1.3ストライカーがプレーしているストローク、またはプレーしようとしていることを示唆する動作に対する動き。ただし、第27.3条の規定が適用される。
27.4.2 ウィケットキーパーが不公正な動きをした場合、いずれかの審判はデッドボールをコールして合図し、その理由をもう一方の審判に通知しなければならない。その場合、ボウラー側の最終審判は次のようにしなければならない。
27.4.2.1該当する場合は、ワイドボールまたはノーボールにワンランのペナルティを与える
27.4.2.2打撃側に5ランのペナルティを与える
27.4.2.3この行為の理由を守備側のキャプテンに知らせる。
27.4.2.4可能な限り速やかに、バッターおよび打撃側のキャプテンに何が起こったかを知らせる。
審判員は共同して、試合後できる限り速やかに、違反側の執行部および試合に責任を持つ理事会に報告しなければならない。理事会は、キャプテン、その他の関係者、および適切な場合にはチームに対して適切と考えられる措置を取らなければならない。
27.5 ウィケットキーパーの行為の制限
いずれかの審判が、ウィケットキーパーがストライカーのボールをプレーし、ウィケットを守る権利を妨害したと判断した場合、法律20.4.2.6 (審判によるデッドボールのコールおよび合図) が適用される。
しかし、いずれかの審判がウィケットキーパーによる妨害が故意であると判断した場合は、法律41.4 (ストライカーの注意をそらそうとする意図的な試み) も適用される。
27.6 ストライカーによるウィケットキーパー妨害
ストライカーは、ボールをプレーする際、またはウィケットを正当に守る際にウィケットキーパーを妨害した場合、法律37.3 (ボールの捕球妨害) に定める場合を除き、アウトにしてはならない。